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中央畜産会は都道府県畜産会とともに、畜産に関する技術及び経営指導の中心的な組織として、昭和30年12月に設立され、以後日本の畜産の振興・発展のために歩んできました。
昭和30年当時は、乳用牛42万頭、肉用牛(役畜を含む)263万頭、豚82万頭、採卵鶏4, 571万羽でしたが、令和3年には乳用牛135万頭、肉用牛260万頭、豚929万頭、採卵鶏18, 091万羽と大幅に増加し、国民の食生活をしっかりと支える産業となりました。
この間、我が国の畜産は取り巻く状況が大きく変化し、オイルショック、プラザ合意、バブル景気、リーマンショックなどの経済変動、牛肉輸入自由化、TPP参加、FTP・EPA締結などの国際化の深化、BSEや口蹄疫等の家畜疾病の発生、東日本大震災等の自然災害など、幾多の困難を乗越えてきました。
このような中、中央畜産会は畜産経営の診断手法の開発と指導員の育成を行い、都道府県畜産会では官民一体となった指導員による農家の巡回指導を実施し、他の農業分野にはみられない画期的な指導体制を構築しました。この体制は、現在まで引き継がれ、畜産経営の安定化に努めています。また、コンピュータを導入した経営診断手法を開発したことで、より高度な分析結果を畜産経営者の皆様に提供することができました。
さらに、インターネットを活用した情報発信にいち早く取り組むとともに、経営に必要な資金調達や低利の借換資金の融通などにも取り組んできました。
近年、経営指導と衛生指導を一体化し、広範な業務を着実に進めるとともに、畜産経営の生産力や体質強化を図るために畜産施設や先進的畜産機械の導入を支援しています。我が国の畜産が進化する中、中央畜産会もその時代に必要な業務を柔軟に行い、畜産経営者の皆様に対し貢献することが、私どもの責務であると考えます。これからも、豊かな畜産の未来のために、私たち中央畜産会はさらなる発展を目指して進んでまいります。