主な仕事内容

 食肉格付員は、全国統一の枝肉の取引規格に基づき、中立の立場で取引される食肉(牛肉・豚肉)について、1頭毎に格付(品質評価)を行っています。全国の食肉卸売市場や食肉センターで公正で自由な取引や価格の形成を進める重要な役割を担っています。
 ちなみに、牛肉の格付は、歩留等級と肉質等級の組み合わせでランクを決めます。豚肉の格付は、枝肉の重量、脂肪の厚さ、枝肉の姿かたちや肉質を総合的に評価します。
 また、牛の生産履歴や商品の追跡確認をするためのDNA鑑定用に肉片採取を行い、国の「トレーサビリティー事業」の一端を担っています。

[用語]
枝肉(牛・豚のと畜後、内臓等を除去し背骨から左右2つに切り分けた骨付き肉)
歩留(枝肉からロース、ヒレ等ブロック状の肉がどれだけとれるかの割合)

関連資格など

普通自動車免許

仕事のフェーズ

1日の流れ(例)

この仕事の魅力

 格付は、日本では日本食肉格付協会のみ行っている、唯一無二の仕事です。格付員の評価によって食肉の価値が決まるため常に公正な判定が求められますし、その結果が生産者や消費者の利益に直結するのでプレッシャーも大きいです。時には、生産者に肉質の改善に関わる提案を行うことがあり、それをもとに改善が成功した時は非常に嬉しく、畜産農家を支えている実感がわきます。せり(競り)の時間に合わせて始業時間が早いのですが、そのぶん夕方以降の時間を有効に使うことができます。

どうすればなれる?

 4年制大学(大学院)で畜産または食肉・食品・動物科学関連学科を専攻・習得。

従事者のコメント

 食肉の格付は、常に公正かつ正確な判断を求められる仕事ですが、規格通りに評価をすることはもちろんのこと、生産者や流通業者の方とコミュニケーションをとることがとても大切です。生産者や流通、精肉店などの方々の知見に接することで、知識の幅を広げることが、自身のスキルアップに役立ちます。ベテランの1級格付員になると、豚の格付に要する時間は1頭で7〜10秒です。格付員の資格には3級・2級・1級のランクがありますが、上位資格を目標として頑張ることが仕事のモチベーションにもなっています。

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 千葉一磨が畜産・酪農魅力発見レポーターとして消費者の皆さんに畜産現場の様子をお届けします。今回は、肉用牛の農家と格付現場をレポート!おいしい牛肉を消費者に届けるための肥育農家さんのこだわりとは?また、日本食肉格付協会ではド迫力の格付現場を見てきました。皆さんはA5ランクとB5ランクの違い、分かりますか?

※動画は「畜産映像情報 がんばる!畜産!」にて公開されている動画です。その他動画はコチラからご覧ください。

公益社団法人 日本食肉格付協会
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