浜中町農協は、正組合員227戸の酪農地帯で酪農基盤を維持・拡大するための営農支援、人作り、組織作りなどをトータルに行っている。昭和56年に酪農技術センターを設立し、土壌・粗飼料分析、乳質検査ができる設備と体制を構築。科学的分析をもとに、個別農家ごとの濃密な指導支援体制がとられている。また、分析数値等蓄積される情報システムをネットワーク化し、生産履歴情報等がいつでも発信できる体制を構築。酪農家の減少傾向は全国的な動向だが、新規就農者を育成する(有)浜中町就農者研修牧場を設立し、これまで16組の夫婦が酪農家として巣立った。また町内の酪農・乳業関連企業を取り込み農協出資型酪農法人も設立している。平成24年には、自然環境に配慮した持続的酪農経営を実施するため、太陽光発電装置を町内105戸に設置し、CO2削減など環境保全に貢献するとともに、コスト削減にも取り組んでいる。特に太陽光発電の導入は、地域分散型をとっていることが最大の特徴で、多くの農家の共感と地域全体の高い環境意識の醸成につながる重要な地域づくり活動になっている。