農家からの要請に応じて
牧場を訪問
埼玉県上里町にある大橋獣医科医院に勤務する川手龍太朗さん。家畜専門の獣医師として、深谷市を中心に県北部の5市町はじめ群馬県や栃木県などに点在するおよそ30カ所の農場を、院長の大橋邦啓獣医師と後輩の森本雅彬獣医師の3人で分担しながら訪問しています。
「今日は2カ所の農場をまわる予定。でも仕事中や移動中に、ほかの農場から『うちの牛を診てくれ』って電話がかかってくることもよくあります」。
そう話す川手さん。大橋獣医科医院が主に診ている和牛は、肉用牛のなかでもひときわストレスに弱いとされ、繊細な飼養管理が求められます。「輸送に加え、環境や餌が変わるだけでもストレスで風邪をひいたりします。それに農場の規模が大きくなればなるほど感染症などのリスクは高くなる。だからこそ予防が大事になってくるんです」と、川手さんの言葉にも力がこもります。