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装蹄師とは馬の脚や蹄(ヒヅメ)を管理する専門の技術者のことです。蹄は馬の体重を支える部分であり、蹄鉄はいわば靴のような役割を果たすもので、競走馬など運動量が多い馬では全ての蹄に蹄鉄を付けています。このような馬が運動すると蹄鉄はすり減り、蹄も伸びるため、専門の刃物で蹄を削り、それに合わせて新しい蹄鉄を調整して付け直す「装蹄」という作業が必要になります。この作業が装蹄師の主な仕事になります。この装蹄の基本は、馬の立ち方や動きを見て蹄のバランスを調整することで、脚への負担を少なくしてパフォーマンスを向上させることです。
2級認定装蹄師1級認定装蹄師指導級認定装蹄師
人間と同じように馬にも癖があります。走り方の癖によって、蹄鉄のすり減り方も違います。そのため、基本的に蹄鉄はオーダーメイド。馬に合わせて微調整を重ね、走らせてみて、また調整を加えます。蹄への力のかかり方を予測しながら、様々な工夫を加えて装蹄し、馬にとって良い結果を出せた時が一番嬉しく、やりがいを感じる瞬間です。簡単には答えが出せない仕事だからこそ面白く、突き詰めていく喜びがあります。
認定装蹄師の資格には、2級認定装蹄師、1級認定装蹄師、指導級認定装蹄師の3つのグレードがあります。まず、最初のステップである2級認定装蹄師になるには、装蹄教育センターで1年間技術を学び、認定試験に合格する必要があります。最高位である指導級認定装蹄師の受験資格を得るには、1級の資格取得後9年以上の実務経験が必要です。
装蹄師の仕事に一番必要なのは、根気です。技術を身につけて、顧客から信頼を得るまでには長い時間が必要となります。就業して3年間継続できると、だんだん仕事の面白さや技術を実感できますから、この期間を乗り越えられるかどうかが分岐点です。また、装蹄師は調教師や厩務員、馬主に担当している馬の状態を説明することも大切なので、他の仕事と同様にコミュニケーション力を高めることも必要です。技術と知識が身に付けば独立できるので、自分で稼いで一国一城の主になる道も選択できます。
コースを華やかに駆け抜ける競走馬たち。その競走馬を陰で支えるのが装削蹄師の仕事です。軽種馬生産の盛んな北海道・日高地方で活躍するベテラン装蹄師宮下裕行さんの動きを追いながら軽種馬生産の現場で活躍する装蹄師の仕事を紹介します。
※動画は「畜産映像情報 がんばる!畜産!」にて公開されている動画です。その他動画はコチラからご覧ください。