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牛や豚、鶏などの家畜は「産業動物」と呼ばれ、肉や乳などの生産量や品質が畜産・酪農家の収入を大きく左右します。産業動物獣医師はそんな農家からの依頼に応じた獣医療を提供します。仕事は多岐にわたりますが、大きく分けて、①ワクチン接種や除角など家畜の健康を守る予防衛生、②品種改良や繁殖を目的に人工授精や受精卵の採卵、繁殖障害の治療などを行う生産獣医療、③病気や怪我の治療などを行う一般診療、の3つがあります。また産業動物の獣医師は農場や生産現場に直接出向き、必要な治療や指導などを行います。農場と契約して家畜の健康管理等を行う管理獣医師もいます。
獣医師免許家畜人工授精師装蹄師
一般診療や繁殖検診、ワクチン接種などの諸業務を通して現場で学ぶことは多く、経験を重ねて高度な処置を行えるようになっていくなかで自身の成長を感じられます。また同じ農場に通うことが多いため農家との付き合いは深まり、信頼関係が生まれていきます。自分で治療方針を立てたり、農家への飼養管理のアドバイスなどを行い、家畜の健康状態が改善したときや「先生に診てもらえて良かった」と農家から感謝されることは大きな喜びに。最近では、経営管理や農場HACCP等の助言も行っています。農家と同じ目線で、畜産や酪農の将来を考えていける仕事です。
獣医学系大学へ進学し、獣医師国家試験に合格する必要があります。
子供時代から周囲に犬や猫がいる環境で育ち、動物が好きだったことが獣医師を目指すきっかけでした。勤務するのはNOSAIという大きな組織の診療所のため、繁殖や削蹄など専門分野のみならず幅広い仕事に携わることができます。牛の個体診療や急病対応はある程度の設備・チーム体制が無ければ難しく、また生産性を高めるために餌や繁殖計画、牛糞の状態などを見ながら総合的に治療方針を考えていくことができます。「治療をして終わり」という関係性ではなく、農家が働く上での喜びも分かち合うことが出来る点は大きな魅力。農家から直接「牛の具合良くなったよ、ありがとう」と言われた時は嬉しいし、牛の繁殖成績が良くなるなど数値的に目に見える成果が表れた時は、農家と一緒になって喜べることがやりがいになります。
畜産に関わる仕事は色々あります。 この動画では獣医師のお仕事を紹介いたします。
「管理獣医師とタッグを組み最新生産手法導入で経営改善〜長野県・タローファーム(養豚経営)〜」経営危機にあった農場を受け継いだ双子の兄弟。管理獣医師の指導のもと、経営状態をデータで可視化し問題点を掌握。グループシステムを導入しオールイン・オールアウトで効率的に飼養管理を行なって大幅に経営改善に成功。更なる規模拡大を目指す姿をご紹介します。
※動画は「畜産映像情報 がんばる!畜産!」にて公開されている動画です。その他動画はコチラからご覧ください。