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制御盤と貯湯タンク
本事業組合は、ミルクヒートポンプシステムの実証試験および販売に取り組むために、電気会社、設備会社などが運営している組織である。現在7戸の酪農経営で稼働。牛乳を水で冷やしバルククーラーに保管する過程で、搾った牛乳から熱交換器で熱を取り出して冷却と搾乳機械の洗浄等のお湯を作るシステムである。バルククーラーの電気料金が削減され、冷却用の水道水および洗浄用温水のための灯油が不要になる。なお電気料金が新たに発生するが、水道料金や灯油料金が不要になり、牛舎施設のランニングコストは大きく削減できる。本システムを100頭規模の酪農経営に導入した場合の経済性の試算では、年間59万9,000円の節減になる。導入額は約400万円で、この投資額は6〜7年で回収できる。ミルクヒートポンプシステムは灯油と水道の使用量を大きく削減でき、インフラが被災した地域では効果的である。ただし、電気の使用量は増加することから、被災に備えた自家発電機の容量はその分大きめにしておく必要がある。
熱交換機
制御盤と貯湯タンク
氷蓄槽の内部
水耕栽培施設(複層エアーハウス)外観
栽培中のサラノバ
ミルクヒートポンプシステムの概要
北海道新エネルギー事業組合のHP( http://hokkaido-newene.co.jp/)