平成21年2月、豊橋市内の養鶉農家で鳥インフルエンザの発生の確認がされた。7農場の飼養うずら約160万羽は全て殺処分となり、出荷されていたうずら卵・廃鶉についても、埋却または焼却処分され、物流を含め全ての生産活動が止まり大きな被害を受けた。愛知県の地場産業である養鶉経営体の再開・再生へ向けて、県・市の行政と関係団体・業者等が一体となって協議会を組織し、諸活動を実施した。直接的な経営再開支援を担う組織のほか、被害の実態がなかなか把握しづらい風評被害に対しても、その対策活動を担う協議会を組織し、両協議会が両輪となって、県の地場産業である養鶉業への直接的・間接的な支援活動を実施。発生後ほぼ1年間にわたり、協議会参加の各関係団体・組織が連携し合いながら県内・外で活動が行われた。被災からの再生に向けて、被災者も含めた行政、関係団体・業者が一体的に、再生・復興に向けた共有的な方針を持つことが重要である。