当農協は、飼料・資材の共同購入・供給、鶏卵事業(GPセンターで洗卵・選別し、まるひブランドとして販売)、育成事業(雛育成から販売)、肥料事業(鶏ふんペレット化堆肥の製造・販売)を行う養鶏専門農協である。平成23年1月に養鶏団地内で鳥インフルエンザが発生し、組合員の総飼養羽数の約半数である40万羽が殺処分となった。これまで、経営ごとに防疫意識に差が生じていたが、鳥インフルエンザ発生後、組合主導の下、ネット・網の張り替え、ネズミの徹底防除、ウインドウレス鶏舎への切り替え、着替え用専用室の整備等を行った。復興に当たっては、減少羽数分を補い、発生前の羽数を維持するために、農協出資による子会社を設立し、新鶏舎を建設、20万羽を飼養開始し、組合全体の飼養羽数100万羽を維持している。地域・組合・組合員の生き残りのための子会社農場運営は、今後の地域畜産の維持、担い手確保に参考となる事例である。