畜産豆知識

妊娠診断法

 

 妊娠診断は、妊否をできるだけ早期に、費用がかからず、容易にしかも迅速に判定する ことが必要です。肉用牛における主な妊娠診断法は以下のとおりです。

(1) ノンリターン(N.R.)率

 妊娠すると妊娠黄体が形成されるので、発情は回帰しなくなります。種付け後何日間かに わたって発情のないものをN.R.といって、妊娠の目安にします。1発情とんで10日を 経過した30日N.R.、さらに長期間発情が回帰してこない場合の45〜60日N.R.、 90日N.R.などで受胎率を示します。この方法はあくまでも発情徴候の有無をみて判断 するので、確実ではありませんが、農家自身で簡便に判定できる利点があります。

(2) 直腸検査法

 現在、最も広く行われている方法で、直腸に手を挿入し、妊娠黄体の確認と子宮内の胎膜 の触診で、妊否を判定します。授精後45〜60日目には判定でき、適中率もほぼ100% ですが、熟練した技術が必要となります。

(3) 超音波診断法

 超音波映像装置による胎児の動きや心臓の拍動を観察して診断します。授精後25日前後 には子宮腔が拡大するので判定でき、30日を過ぎると胎児が観察されます。他の方法では 不可能な多胎の判定も容易にできますが、機器が高価であることが難点です。

(4) 黄体ホルモン濃度の測定

 妊娠すれば黄体ホルモンが高濃度のままで推移するので、血液や乳汁のその濃度を次回の 発情予定日前後に測定し、その測定値により妊否を判定します。授精後20〜24日で判定 可能ですが、特殊な実験設備を必要とします。


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