こうした類型別、階層別の平成9年度の結果を示したのが図1-2である。この図でみると、30〜40頭層と50〜60頭層では各類型間の格差が少なく平準化している。草地依存型では、規模階層間のばらつきが他の類型と較べて格段に大きい。全体的にみると30〜40頭層の中規模層から大規模層へ向かって、経産牛1頭当たりの年間経常所得がやや低下する傾向にある。


 次に、家族労働力1人当たりの年間経常所得の類型別動向をみると、最大の所得を実現している階層は、草地依存型と流通飼料依存型では60頭以上層であるが、耕地依存型は40〜50頭層である。図1-3でみるように、各類型ともその傾向は概ね小規模層から大規模層へ向かって、家族労働力1人当たりの所得は増加する傾向にある。各類型間では概ねどの階層ともに耕地依存型が高くなっている。草地依存型の60頭以上層が最も高い収益を実現しているが、集計件数が2件と少ないことを考慮しておかねばならない。


  

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