旧(左手前)と新牛舎(右奥)
 東日本大震災で地域の畜産経営(酪農1戸、肉用牛3戸、養豚1戸)が被災した。経営主のKさん(肉用牛肥育経営・236頭飼養)は畜舎の被害はあったものの、畜舎へのライフラインは震災発生から1日で復旧し、家畜の被害は免れた。しかしながら、集落全体では電気、水道が使えなくなったところが多く、経営者自らが積極的に災害支援のために水の供給や炊き出し支援を行った。また、すぐ隣に仲間の牛舎があったが、畜舎が全壊し、多くの牛が下敷きになるなど甚大な被害が出たため、仲間とともにガレキの撤去作業等を実施。残った牛のうち12頭を自分の牛舎で預かり、残り4頭は避難先の牛舎へ移動させるなどの支援活動を行った。平成23年9月に生産再開に向けて、肉牛生産を基軸に畜産農家と耕種農家5人で農業生産法人を立ち上げ、肥育牛300頭に増頭し本格的な生産活動に向けて準備を進めている。