ヨーロッパ畜産、見て、聞いて、触れて(4)

横 尾 規 一



<自動給飼システム>

 今回は、自動給飼システムの導入状況等について述べます。
 近年、フリーストール方式による飼養形態が増加しています。この方式は設備投資の低コスト化や省力化の面で、合理的で画期的な手法といえますが、飼養管理の面で省略化につながる恐れがあり、例えば能力の異なる個体を群管理により画一的に管理してしまい、せっかくの能力を十分に引き出せないばかりでなく、牛の生理機能を低下させてしまうことがいわれています。
 今回の研修先では、数十頭の中小規模から数百頭の大規模な酪農経営を見ましたが、フリーストールやフリーバーン方式で飼養している農場では必ず写真に見られるようなタグをぶら下げており、コンピューター制御による個体ごとの自動給飼システムを採用していることが分かりました(写真−1、2)。
 因みに、訪問した殆どの農場で養豚も含め、穀類は自家生産しており、経営類型として例えば酪農経営といっていても、酪農プラス小麦のような複合経営が殆どです。さしずめわが国でいえば酪農プラス稲作経営というところでしょうか。
 国内ではまだまだ導入が少ない事例ですが、省力化できるところは進めていき、低コスト化を図っていくとともに、能力を最大限引き出せる合理的な経営が行われているものといえましょう。



写真-1 タグをぶら下げている



写真-2 コンピューター制御による個体ごとの自動給餌システム



ヨーロッパ畜産、見て、聞いて、触れて(5)へつづく

 

(報告者:静岡県中部農林事務所畜産振興課長)


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