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今回は、災害により、過去、家畜や施設を失い、そこから再興した事例を紹介します。日本列島は南北に長く、ここ東京の地においても 1,500メートル近くをボーリングすれば温泉がわき、私たちを楽しませてくれる温泉は全国各地にあります。このような温泉は火山のたまものであり、地球の営みのたまものです。
同様に、特に秋に日本列島を襲う台風、このような災害というものから我々は避けては通れません。
私どもは今回、70数事例を精査しました。そのうち、今回は3つの事例をここでご紹介をしていただきます。過去の自然災害等から復興した事例をよくみてみると、お互いに共通した点があります。全部で5点ありますが、本日は特にこの3点について特徴を述べさせていただきます。まず1点目は、地域、後継者、従業員、そして同業者が一体となった取り組みが展開されているということです。
東日本大震災が起こり、はや2年が経過しようとしていますが、「きずな」という言葉が一昨年末にかなり我々の間でとりざたされました。
また、それがその年の漢字としても取り上げられました。まさにこの「きずな」という言葉は、少し言い古された感があり、実は復興した事例の一番大きいものがこの人的な結合だと思います。特に今からご紹介していただく3つの事例に特化して、「モノからヒトへ」、この点をまず強調させていただきたいと思います。
もちろんモノをつくり上げることは大事ですが、つくり上げるのはヒトであるということを我々は忘れてはなりません。特に従業員が一体となって再興に取り組む。そこには使用者も雇用者もない、もう一度農場を打ち立てるのだというような熱い思いが背景にあります。また、同業者の支援というものが非常に大きいということが挙げられます。経営者は、えてして孤独であり、ストレスに悩まされますが、このような組織、また、人的な関係がこのストレスを緩和し、支援がなされるのではないかと考えます。
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