現在の雌雄産み分けは、受精卵移植に受精卵の性判別を組み合わせて行われております。優秀な牛にホルモン処理を行って、たくさんの排卵を誘発し、人工授精を行い、受精卵になった段階で取り出して借り腹牛に移植します。通常、普通に行うと、雄、雌が半々になってしまうので、昔からさまざまな雌雄産み分けの取り組みがされてきましたが、なかなか実用に至りませんでした。
 ようやく1990年代に入って、特定の遺伝子を大量に増幅するPCR法を用いて、移植前に受精卵を取り出して、受精卵の一部の細胞を採取し、雄牛に特異的な遺伝子を増幅することが可能になり、それによる雌雄産み分けが実用的になってまいりました。