（２） 肥育豚飼養頭数規模別の肥育成績

表１０　肥育豚飼養頭数規模別の肥育成績

平成８年度	100-200	200-300	300-400	400-500	500-700	700-1000	1000-
出荷時生体重（ｋｇ）	109	111	109	110	108	109	108
「上」適合率（％）	51.5	44.6	57.3	55.3	48.7	52.5	54.7
枝肉格落率（％）	1.5		3.4	1.6	2.2	1.7	2.7
飼料要求率	4.01	3.82	3.03	3.10	3.30	2.98	3.14
１日平均増体重（ｇ）	650	636	622	557	596	557	565
事故率（％）	13.3	8.1	10.9	13.6	12.6	16.1	16.2
肥育回転率（％）	3.88	2.67	2.99	2.64	2.46	1.98	2.06
平均肥育日数（日）	137	131	174	185	174	183	182
仕向時平均もと豚体重（ｋｇ）	20	28	7	1	8	8	7
労働力１人当たり肥育飼養頭数	139.2	139.4	235.3	247.2	281.8	347.3	427.3
肥育豚１頭当たり年間労働時間	16.7	16.7	11.1	9.8	8.6	6.9	5.7

平成９年度	100-200	200-300	300-400	400-500	500-700	700-1000	1000-
出荷時生体重（ｋｇ）	111	112	110	111	111	110	111
「上」適合率（％）	46.0	59.4	46.5	57.2	506.0	56.4	55.3
枝肉格落率（％）			6.1	0.8	1.6	2.0	1.3
飼料要求率	3.45	3.32	3.31	3.22	3.05	3.08	3.10
１日平均増体重（ｇ）	680	607	608	529	594	596	532
事故率（％）	10.4	13.1	16	18.3	14	13	17.4
肥育回転率（％）	3.88	2.67	2.99	2.64	2.46	1.98	2.06
平均肥育日数（日）	134	168	169	188	175	168	191
仕向時平均もと豚体重（ｋｇ）	20	10	10	11	12	14	9
労働力１人当たり肥育飼養頭数	122.7	146.8	264.5	226.1	304.0	316.3	410.5
肥育豚１頭当たり年間労働時間	18.8	16.6	9.4	10.5	8.0	8.1	5.8

[1]８，９年度とも飼料要求率は飼養規模が拡大すると改善される傾向にあった。
[2]８年度の事故率は規模の拡大とともに高くなる傾向があった。９年度は400-500頭規模､1000-以上規模で高くなった。
[3]１日平均増体重、肥育日数、回転率は規模が大きくなるほど低下しているが、肥育仕向時体重が飼養規模によって異なることから、直接の比較にはならない。６，７年度調査でも示したが、肥育仕向時の日齢、体重あるいは出荷日齢の調査数字があれば、肥育技術だけではなく繁殖技術についての比較・分析も可能と考えられる。　

（３）所得階層別の肥育成績と収益性の比較

表１１　肥育豚年間１頭当たり所得階層別の肥育成績と収益性

平成８年度	下位２０％	中位６０％	上位２０％
種雌豚１頭当たり販売頭数	16.0	17.9	19.0
肥育豚１頭当たり販売価格	32,590	33,209	34,673
「上」以上適合率（％）	49.9	53.4	45.0
枝肉格落率（％）	3.1	2.0	0.7
飼料要求率	3.2	3.1	3.4
１日平均増体重（ｇ）	522	596	636
対常時頭数事故率（％）	23.4	10.8	9.0
肥育回転率（％）	1.88	2.57	2.92
平均肥育日数（日）	191	173	157
労働力１人当たり肥育飼養頭数	338.9	270.5	212.4
売上高	62,130	88,555	103,653
売上原価	59,045	75,848	82,740
経常利益	-640	6,773	19,578
経常所得	5,866	16,773	33,351

平成９年度	下位２０％	中位６０％	上位２０％
種雌豚１頭当たり販売頭数	15.5	18.0	20.7
肥育豚１頭当たり販売価格	31,794	33,257	33,680
「上」以上適合率（％）	53.2	52.0	54.5
枝肉格落率（％）	1.8	1.9	2.7
飼料要求率	3.3	3.1	3.2
１日平均増体重（ｇ）	565	582	637
対常時頭数事故率（％）	19.9	14.8	9.9
肥育回転率（％）	2.12	2.28	3.09
平均肥育日数（日）	186	176	152
労働力１人当たり肥育飼養頭数	285.4	316.5	217.2
売上高	71,454	76,644	110,002
売上原価	71,470	67,149	88,824
経常利益	-6,178	4,756	12,997
経常所得	1,514	13,121	26,243

[1]８，９年度とも上位20％階層は下位20％に対して、対常時頭数事故率がきわめて低かった。８年度の下位20％の事故率は上位20％の2.6倍、９年度は2.0倍であった。
[2]１日平均増体重および肥育回転率は所得階層の上位ほど成績が良くなっていた。
[3] 枝肉格落率は８年度に低かった上位20％が９年度には高くなり、８年度と９年度の傾向が逆転した。