中小家畜部門 最優秀賞・農林水産大臣賞

消費者との交流と声が育てる養豚経営
 三重県亀山市 有限会社小林ファーム(養豚経営)

小林ファームは1戸1法人で養豚は先々代が昭和30年代に庭先で飼養したのが始まりで、昭和42年に現在の畜産団地に移転した段階で専業養豚となり、徐々に頭数を増やし平成7年にほぼ現在の規模になっている。

現在、小林さん夫婦と母親の3人の自家労力と男性2人の常雇の計5人の労力で繁殖雌牛210頭、雄6頭、肥育豚2300頭の一貫経営を行っている。小林ファームの特徴をあげると第1に3人の仲間とブランド肉クリーンポーク生産を行い消費者に安全・安心・おいしい豚肉の提供をモットーにインターネットを使って直売や「大地の耕作人・夢市場」で地域の青年農業者たちと月1回対面販売を行い、消費者ニーズを探っている。

第2に地域の10戸の仲間と飼料の共同購入を行い、安全なエサを安く購入している。

第3にふん尿処理も県単事業で導入したコンポストを利用し、適正処理がなされ、製品は地域の茶の生産農家に無料で供給している。

第4に環境整備にも努め豚舎や周辺がよく整理されている。

第5に奥さんが販売面の中心を担い、インターネットを利用しての販売や小学校でのウインナーづくり、豚肉を使った料理教室を通じて地域との連携を強めている。

第6に技術成績も良くコンテナ型哺乳施設(生後20〜70日)の導入やオールイン・オールアウト等の成果もあって種雌豚1頭当たり肉豚出荷頭数23頭、平均出荷日齢173日、出荷体重116kgの好成績をあげている。

経営成果としては、年間総所得4155万円、種雌豚1頭当たり19.9万円、所得率24.3%と県畜産会の達成目標の2倍以上の好成績をあげている。将来は規模は現状程度に抑え、肉質改善に一層の努める方針である。