中小家畜部門 優秀賞・生産局長賞

生産技術の確立により
高所得経営へ!
―負債農家からの脱出―

宮崎県日向市 黒木章夫さん(養豚経営)

 黒木さんは現在、母豚 130頭の一貫経営である。指導機関の指導を非常に忠実に守り、豚の生理機能を前提にした飼養管理を行っており、経営管理についても合理化を図っている。一時期、畜産特別資金を借りなければならないところまで経営が追い込まれたが、現在では、県の平均を技術水準、収益水準で上回るところまで経営を改善している。

 黒木さんは子供が小さいということもあり、本人と両親の3人で 130頭の一貫経営を行っている。飼料要求率、上物適合率、あるいは労働時間等の数値も県畜産会の指導指標を上回っている。年間所得1630万円、母豚1頭当たり12万5000円、所得率20%。いずれも大規模養豚を上回る成績をあげている。一時、借金でつぶれそうになった黒木さんだが、現在は借入金残高も1170万円まで下げてきている。

 ふん尿処理についても現在のところ問題はない。ただし、問題としては労力が両親と本人の3人のため、やや過労が心配である。本人の労働時間はかなり多いようである。将来はパートを雇用、あるいは分娩豚舎の改築によって省力化を図るなど、次の手を考えているようである。