商品化した「鹿児(かこ)の米育ち」
 オクノは飼料の国産化を目指し、平成21年には飼料用米生産組合を設立し、自らが会長に就任して飼料用米の耕畜連携を進めている。さらに、平成23年から北海道の畑作農家と連携し、北海道産子実獲り栽培(飼料用とうもろこし)によるコーンを原料とした国産飼料原料による飼料給与を実現させている。23、24年産を利用して、1万5,000羽のうち1,000羽は完全に飼料用米と国産トウモロコシを輸入トウモロコシに代替させた通年給与体系を確立。北海道の連携先畑作農家と道内の畑作農家とをグループ化し、近いうちに国産トウモロコシ30haの作付拡大を目指している。これにより全羽を国産に置き換える計画である。国産化を進める背景には、輸入原料が高止まりする状況下にあって中小規模の養鶏業が目指せる差別化である。また、昨年6月には「加古川農家食堂」を農場脇ではなく、夕方買い物客が集まる旧市街地の市場アーケードの中に開店し、連日多くの客でにぎわっている。