(3) 繁殖雌牛飼養頭数と分娩間隔の関連
 図4は繁殖雌牛飼養頭数の規模と雌牛の分娩間隔の関連を示したものである。これによると、20頭未満層ではおよそ11〜18ヶ月の範囲に幅広く分散しており、小規模経営の一部には繁殖管理にかかわる技術的な問題を抱えている経営が存在することを示している。しかし、規模が拡大するにつれてほぼ12〜13ヶ月前後に収斂するようになり、分散の大きい小規模層との違いは明確である。


 (4) 繁殖雌牛飼養頭数と種付け回数の関連

 図5は繁殖雌牛飼養頭数の規模と雌牛1頭当りの種付回数の関連を示したものである。これによると、20頭未満層ではおおむね1〜2.5回に分散しており、繁殖管理にかかわる技術問題を抱えている経営の存在を示している。しかし規模が拡大したからといって必ずしも種付回数が減少しているわけではなく、規模の大小によって種付回数が変動するわけではない。

(5) 労働時間と子牛生産頭数との関連

 図6は子牛生産頭数と労働時間数の関連を示したものである。これによると、子牛生産頭数10頭未満層はほぼ労働時間1,000〜1,500時間以内に収まっており、この階層に属する経営においては労働時間と子牛生産頭数の格差は小さい。しかしながら、10〜20頭未満層になると労働時間はおよそ1,000時間程度から4,000時間程度まで分散し、20頭以上層になると5,000時間程度まで分散している。この点からみても経営間の管理技術の格差は顕著である。


  

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