4. その他の指標から

 (1) 繁殖雌牛飼養頭数と子牛1頭当り販売価格の関連

 図2は繁殖雌牛飼養頭数の規模と子牛1頭当りの販売価格の関連を示したものである。これによると、子牛1頭当りの販売価格が60万円を越える経営の大半が成雌牛飼養頭数20頭未満層であることがわかる。しかし、その20頭以下層は20万円を超える程度の経営から60万円を超える経営まで幅広く分散しており、飼養管理の方法や種雄牛の選択等において多様な経営が混在していることを伺わせる。一方、20頭以上層では子牛販売価格が35万円前後に集中しており、更に規模が拡大するにつれてほぼ25万円程度まで徐々に減少している。

 (2) 繁殖雌牛飼養頭数と生産子牛1日当り増体量の関連

 図3は繁殖雌牛飼養頭数の規模と生産子牛1日当り増体量の関連を示したものである。これによると、子牛1日当りの増体量は20頭未満層ではおよそ0.8〜1.25kgまで幅広く分散している。20頭以上層は20頭未満層に比較して分散の幅がやや小さく見えるが、20頭未満層と同程度の分散を確認できる。したがって、子牛1日当りの増体量は飼養頭数規模に伴って若干減少する傾向が伺えるものの、階層間の格差は必ずしも明確ではない。


  

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