T・から始める酪農 ~原発事故によって、浜通りから中通りに経営移転~

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 この3月で被災から3年目を迎えようとする中で、明るい希望もみえてきましたが、私たちが望む酪農に近づくまで働ける残り時間が尽き果ててしまうのではないかと、重なる不安の中で、目標はなかなかみつかりません。
 ただひとついえるのは、過去を振り返るのも大切ですが、私たちは常に前向きに取り組むことが大切だと考えています。
 酪農組合の方がいってくれた言葉を思い出します。「牛は大切な資源だ」。当たり前のことですが、牛乳を生産する、牛にしかできない仕事のために、私たちは土をつくり、草をつくり、牛をつくってきました。牛を支え、牛に支えられてきた私たちの努力や知恵を技と呼ばせてもらえるなら、私たちのこのちっぽけな技を次の世代に伝え、つないでいけるまで酪農を続けて、牛で食える生活をしていきます。