私の住んでいる錦町は、熊本県南部で宮崎県との県境です。町の中央を日本三大急流の一つである球磨川が貫流しています。
 我が家の農業は、両親が結婚後間もなく旧満州に渡り、昭和21年に裸同然で日本に引き揚げてきた後、70戸の開拓団に入り、2haの割り当てを受け、当地に入植しました。入植当時は、陸稲、お茶の栽培と養蚕をしていました。昭和45年ごろに乳牛1頭を導入して酪農を始めました。
 昭和45年に妻と結婚しました。結婚当時は成牛8頭でしたが、両親の理解も得てお茶と養蚕との複合経営から酪農専業への切りかえを決断しました。2haの茶畑を飼料畑に転換し、徐々に増頭していきました。