HOME畜産大賞の概要平成11年度選賞事例一覧
経営部門優秀賞
沖縄県 島仲 治伸(肉用牛繁殖経営)
親から受け継いだ牛飼いの道

- 放牧による低コスト経営を目指して -

 第38回 農林水産祭 内閣総理大臣賞受賞
 平成10年度 全国優良畜産経営管理技術発表会 最優秀賞受賞
       [ 社団法人 中央畜産会 ]

 
 島仲氏は日本南端に位置する八重山郡竹富町黒島で、周年放牧による肉用牛繁殖経営(成雌牛飼養頭数72頭)を行っている。
 昭和63年度から着工された畜産基地建設事業等の補助事業により、16haの草地造成の他、乾草庫、農具庫、隔障物の基盤整備を行うとともに、畜舎、倉庫等も自己資金で整備してある。
 当経営者は平成元年に父から経営を継承し、継承時15頭の成雌牛から優良繁殖牛の導入等により、現在は72頭まで増頭し子牛出荷頭数は51頭で経営も安定している。
 また、牧草の生産にも力を注ぎ、周年放牧による飼養体系で飼料自給率の向上を図るとともに、分娩間隔を短縮し子牛生産率を上げ、低コスト生産による高所得を実現している。
 島内においては3経営体(FMS方式)という共同体のグループを編成、ロールベーラーやラッピングマシンを導入し、自己経営内の良質粗飼料の生産調整ならびに他農家の依頼による粗飼料生産・調整を担うとともに、人工授精師として子牛の生産向上にも大いに活躍している。
 また、畜産経営外にも毎年2月に開催される黒島の島興し祭り「ハート愛ランド牛まつり」の副実行委員長、黒島公民館、黒島肉用牛生産組合理事、農業委員会委員など多岐にわたり地域のリーダーとして活性化に積極的に取り組んでいる。