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「豊酪方式」分散型畜産環境整備の成功
豊橋市酪農農業協同組合 |
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豊橋市の農業は、比較的温暖な気候と、名古屋市をはじめとする消費市場に近いという立地条件に恵まれており、市町村ごとの農業粗生産額では昭和42年から全国第1位を続けています。農業の経営類型も、畜産のほか稲作、施設園芸、露地野菜、果樹などと多様です。 こうしたなか、豊橋市酪農農業協同組合では地域とともに発展する農業と畜産を目標に掲げて、畜産を核に、地域資源を活用した効率の高い農業生産を目指してきました。 都市化が進むなかで畜産経営を存続させるために、悪臭などの環境対策に対応し、地域毎に小規模な畜産施設を分散設置する方式(豊酪方式)を始めました。これにより地域住民の畜産への理解を得るとともに、市内の多くの耕種農家において家畜堆肥が利用されています。この中心となるのが豊橋酪農リサイクル組合と豊橋バイオ堆肥組合の二つの農事組合法人です。 これら二つの農事組合法人には18カ所の処理施設があります。ここでの処理過程は、まず各畜産農家から搬出された糞尿を副資材と混合し水分60%程度に調整します。そして、エアー槽でブロアーをかけ、1カ月程度堆積して強制発酵させます。その後、堆積槽で2〜3週間毎に堆肥の切り返しを行いつつ、耕種農家のニーズに合わせて3〜6カ月間堆肥発酵します。また、毎月開催される二組合の定例会では、各グループ毎の糞尿処理状況や、流通状況などの情報交換を行い、年間を通した耕種農家のニーズの把握や良質な堆肥の生産などに役立てています。 環境美化の面では、豊橋市酪農農業協同組合の婦人部が中心となって活動しています。毎年、全酪農家を対象に畜舎環境衛生巡回指導会を開催するとともに、バラ栽培農家と連携して、牧場周辺にバラの改植株の植え付けを行っています。また、日陰樹やベンチの設置を推進し、「家畜とのふれあい」の持てる憩いの場として、地域住民に受け入れられる牧場づくりを心がけています。 |