（３）平成８、９年度の比較

表３：養豚一貫経営の収益性

			種雌豚年１頭当り		肥育豚年１頭当り
集計年度			平成8年	平成9年	平成8年	平成9年
集計件数			92	104	92	104
種雌豚・肥育豚飼養規模			77.8	86.5	587.9	654
売 上 高	子豚販売収入		4,204	1,582	647	296
	肥育豚販売収入		594,593	595,798	83,568	79,915
	候補豚販売収入		4,721	3,999	935	751
	その他		7,696	11,891	1,189	1,370
	計		611,213	613,271	86,339	82,332
売 上 原 価	期首飼養豚評価額		137,707	152,563	18,227	19,913
	当 期 生 産 費 用	種付料	141	395	23	54
		もと畜費	21,577	20,180	3,043	2,678
		購入飼料費	349,191	356,731	48,739	47,585
		自給飼料費		16		2
		敷料費	1,155	1,129	163	163
		労働費	73,755	73,973	10,577	10,035
		診療・医薬品費	25,080	26,319	3,481	3,470
		電力・水道費	17,932	17,058	2,463	2,249
		燃料費	4,180	5,332	672	803
		減価償却費	37,245	36,988	5,362	5,071
		その他	24,058	23,516	3,481	3,223
		当期生産費用合計	554,313	561,638	78,002	75,333
	期中種豚振替額		15,314	16,435	2,215	2,321
	期末飼養豚評価額		151,813	156,906	20,105	20,527
	売上原価		524,894	540,860	73,909	72,398
売上総利益			86,319	72,411	12,430	9,934
販売費・一般管理費			77,058	78,032	10,684	10,524
営業利益			9,261	-5,621	1,746	-590
営業外収益			69,512	58,473	9,047	7,457
営業外費用			21,576	19,142	2,965	2,655
経常利益			57,197	33,709	7,828	4,212
経常所得			127,348	102,248	17,882	13,427
当期償還額控除所得			92,848	72,512	12,816	9,504
同上償却費加算額			130,093	109,505	18,178	14,574
家族労働力１人当り年間経常所得（千円）			4,712	4,145	4,712	4,145

[1]９年度の８年度に対する売上高合計は、種雌豚１頭当たりでは0.3％増加（８年度611,213円、９年度623,271円）、肥育豚１頭当たりでは4.6％減（８年度86,339円、９年度82,332円）であった。
[2]種雌豚１頭当たりの売上高に占める肥育豚販売収入の割合は97％以上であるが、９年度は0.2％の増加となった。子豚販売収入と候補豚販売収入は減少した。
[3]肥育豚１頭当たりの売上高の肥育豚販売収入は4.4％の減少、子豚販売収入と候補豚販売収入も減少した。
[4]９年度の８年度に対する売上原価は、種雌豚１頭当たりでは3.0％増加（８年度524,894円、９年度540,860円）、肥育豚１頭当たりでは2.0％減（８年度73,909円、９年度72,398円）であった。
[5]当期生産費用の購入飼料費は、８，９年度とも売上原価の約66％を占めるが、種雌豚１頭当たりの購入飼料費は2.2％増加し、肥育豚１頭当たりでは2.4％減少した（８年度から９年度にかけての配合飼料価格は安定していた）。診療・医薬品費は4.9％の増加、燃料費は27.6％の増加となった。これらのことは種雌豚１頭当たりの年間肥育豚出荷頭数の増加（1.1％）が影響している。
[6]９年度の８年度に対する損益は、種雌豚１頭当たりの売上総利益で16.1％の減少、肥育豚１頭当たりで20.1％の減少であった。
[7]９年度の営業利益（　種雌豚１頭当たり-5,621円、肥育豚１頭当たり-590円）は赤字となった。
[8]９年度の８年度に対する経常利益は、種雌豚１頭当たりでは41.1％の減少（８年度57,197円、９年度33,709円）、肥育豚１頭当たりでは46.2％の減少（８年度7,828円、９年度4,212円）であった。