口蹄疫の惨禍を忘れないよう川南町が建立した「畜魂慰霊碑」
 口蹄疫による未曾有の被害を受けた西都・児湯地域では、大部分の豚(22万4,764頭)が殺処分され、無家畜の状態となり、オーエスキ病(AD)や豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)のない清浄な地域となった。そこで今回の口蹄疫発生を教訓として、西都 ・児湯地域を1つの農場と考え「特定疾病フリー」の新しい養豚産地として再建する思いから、養豚後継者若手有志が率先して再建プロジェクト準備委員会を立ち上げ、検討会、生産者との意見交換会、再建に向けたアンケート調査などを実施し、 皆が一致団結して取り組む「新生養豚プロジェクト協議会」を発足させた。さらに、経営再開の条件をクリアするため、新生養豚プロジェクトチーム (構成員:生産者、獣医師、県、町、家保の各代表)をスタートさせ、種豚導入基準、地域防疫組織の強化、農場環境対策などの自主ガイドライン検討に取り組んだ。一方では国、県、農畜産業振興機構、市町の助成事業などを活用しながら、口蹄疫終息から4ヵ月経った平成22年11月から経営再開の運びとなった。平成24年3月末現在、農家数で57%、頭数で60%が経営再開を果たしている。