有明地区野菜団地 中央に見えるのが堆肥生産の要である畜舎及び堆肥舎
 有明堆肥利用組合は、堆肥による土づくりを通じて、地域単位で畜産と野菜農家が連携し、共存・共栄しながら地域農業の振興を図っている。昭和53年設立の同組合を核にして地域全体での農家規模の拡大・収益向上・後継者対策が図られ、現在では肥育牛220頭、野菜作付面積19haからなる生産団地を形成し、耕畜連携による地域農業の展開がされている。有明地区の特徴は、①温暖で雨の少ない沿岸地帯の気象条件と砂地を生かしたかん水施設、野菜施設を整備した野菜産地、②狭い耕地を有効利用するため集団的に施設野菜と露地野菜を組み合わせた集約的な農業展開、③農業後継者や農業者も多い地区で専業農家率が高いことである。同組合で畜産経営を行っている組合員は、野菜との複合経営を行っており、この経営が堆肥による土づくり技術を普及することで、改善点などが畜産耕種両面から提案され、実証を行うなど耕畜連携推進モデルといえる。