釧路地域農業技術支援会議は、釧路総合振興局管内の農業および関連産業が直面する課題の解決のために設置されている。同会議では、過去に、北海道太平洋沖では大地震発生の可能性が高く酪農主体の釧路地域農業に大きな被害が懸念されることから、地震による被害で酪農の生産活動に支障が生じた場合に、生産活動における必要最小限の機能を確保するため、事前の準備や計画の策定が必要であるかを検証し、取りまとめている。取りまとめにあたって想定した被害規模は「酪農施設に大きな損傷はないものの、農家生活を含めてライフラインに支障を来たし、特に停電と断水により搾乳や生乳の管理・出荷ができなくなり、酪農経営に大きな影響を与える」というレベル。被害発生を想定して①準備、②事前作業、③緊急時対応、④事後復旧、の段階ごとに取り組みを整理した。現場で使えるように、対応手順やチェックシートなども作成している。