特別企画

マニュアスプレッダで
たい肥のかく拌をしています!
斉 藤 友 喜

 
 たい肥舎でのたい肥の切り返しは、通気性を改善して発熱、発酵を促進するための重要な管理作業です。規模の大きなたい肥舎での作業は、フロントローダ、ホイルローダ等による切り崩しや積み替えによって行う方法が一般的に採用されていますが、ほ場への散布作業機であるマニュアスプレッダを上手に使ってかく拌処理を行っている農場がありますので紹介します。

 この農場は、乳牛を成牛で135頭飼養していますが、飼料畑へのたい肥の利用の他に戻したい肥を敷料として利用、さらには流通・販売を図る目的で、たい肥舎を建設しました。特に、敷料利用や販売のためには、仕上りは水分が40〜50%の良質な製品が求められます。そこで、採用したのがマニュアスプレッダを使用した処理方法です。

処理方法

(1) たい肥をホイルローダによりマニュアスプレッダに積み込みます(写真 −1)
(2) 積み込んだたい肥をたい肥舎内に「かまぼこ型」に散布します(写真−2)
(3) 高さが2〜3mになるようにたい肥舎内に積み込みます。

 
写真−1 ホイルローダによるたい肥の積み込み


写真−2 マニュアスプレッダによるかく拌

かく拌性能が良く、縦積みに優れたマニュアを利用

 この農場で使用しているマニュアスプレッダは、ほ場散布用のトラクタ作業機で、最大積載量が8m3の大型のものです。また、散布部は横型のビータタイプで、かく拌(砕断)性能が良くて、縦積みに優れています。

 
写真−3 副資材の混合
マニュアかく拌の利点

 これまでの使用実績から利点を挙げると次にようなことがいえます。

(1) ローダ利用に比べて均一な切り返し処理(月1回程度)ができる。

(2) マニュアスプレッダの有効利用が図られる。

(3) 副資材(オガクズ等)のかく拌混合も容易である(写真−3)

 作業のために、たい肥舎内あるいは敷地に作業機を置くスペースが必要です。また、臭気問題が発生する住宅付近の使用には向かないので、周囲に農耕地のある条件での使用など環境への配慮が必要です。

表−1 マニュアスプレッダの散布方式

散布部 特  徴
縦型ビータタイプ かく拌性(砕断)良好、たい積も均一
縦型ビータタイプ 幅広く均平散布
横型・ディスクビータタイプ 水分の多いものの散布

 表−2 マニュアスプレッダの最大積載量と価格帯

項 目 最大積載量 価 格 適応トラクタ
小型(最小) 1.3m3 56万円 14〜35ps
大型(最大) 14m3 400〜550万円 120〜150ps
(メーカーの聞き取り調査による)

(著者:群馬県農政部農業技術課・課長補佐兼専門技術員)