特別企画

ここがポイント! 農機整備(4)

青 木 敬 典


 

 今回は前回に引き続きスーパカーと作業機の整備について考えます。

油圧オイルの交換について

 今回の機械は、10年経過しているにもかかわらず油圧オイルが交換されていなかったので、オイルフィルターの交換も含めて実行することにしました。網状のサクションフィルターと濾紙式の10ミクロンフィルターを交換します。排出は機体後部のドレンから行い、油圧タンク前部の空気抜きプラグを外しておいてサブタンクからオイルを注入します。20数l注入したところで空気抜きプラグからオイルがあふれ出てくるので、プラグを閉めてサブタンクの規定ラインまで入れます。エンジンをかけ機体を前後に数回動かしエンジンを停止すると、そのうちサブタンクからゴボゴボと空気が噴出してきます。これを数回行うと油圧オイルの空気抜きができます。

その他のオイル交換個所

 副変速機は左右計2個あり、ギヤオイル(80W−90)を規定量各2l交換します。

 走行チェンケースのオイル交換はケース後部のボルトを2本はずして排出しチェンケース上面の点検ケースよりギヤオイルを左右各1l注入します。(写真−1参照)

作業機コーンハーベスタの点検

搬送チェン・刈り刃駆動チェンの点検

 搬送チェンの張りはハーベスタ本体をリフトアップして行います。スプロケット取付けボルトとナットを緩めて、張り調整ボルトで行います。このチェンは錆びやすいのでシーズン中は作業前に必ず注油を行ってください。(写真−2・3参照)


写真−2 掻き込みベルト調整

切断刃の調整

 切断刃の研磨は備え付けの砥石によって行います。しかしいくら刃を研磨しても受け刃との隙間が開きすぎていると切れ味が悪くなります。切断刃は研磨しただけ刃が後退するのでその分受け刃との隙間が開きます。したがって刈り刃を前に出します。写真のように刃取付けボルトとロックナットを緩め調整ボルトを締めこんで刃を前に出します。調整方法は吹上げカッターと同じです。相当使い込んで切断刃の調整が出来なくなったら最終手段として受け刃を移動させて隙間調整をすることができます。(写真−4参照)

左右のベルト・チェンケースの注油・グリスアップ

 左右のカバーを開けベルト・チェンの減り・磨耗を点検します。特に張り調整用のスプリングの調整をします。スプリングの隙間が1ミリ弱位になるように調整します。

 グリスアップはニップルのある個所を探し出してもれなく実施します。

 また、急激な負荷がかかったときにカッター部への供給を停止するシュアーボルト(ヒューズボルト)があるので、予備の補充をしておいてください。

 コーンハーベスタに限らず作業機の寿命は、オペレータの技量や機械整備の状態にもよりますが、圃場の状態が大きく影響します。石・空き瓶・鉄製の棒などが機械に入ると刈り刃・搬送チェン・切断刃などが壊れます。特に請負作業のように多様な条件の圃場で作業をするとその確率は高くなります。機械の整備と併行して、圃場の下見や障害物の除去をこまめに行ってください。

  スーパカーの構成

 


写真−1 オイル交換

 


写真−3 コーンハーベスタ下側

 


写真−4 コーン吹き上げ刃調整

 

(筆者:「農の会」会員)