開閉自由のトンネル換気

前 田 浩 貴


 牛舎におけるトンネル換気のファンは、牛体の高さに設置して牛体に風を当てなければなりません。しかし、牛舎のレイアウトによってはちょうど良い場所にファンが設置できないので牛舎側壁や2階、屋根裏にファンを設置する例もあります。

 今回紹介する農場は、牛体の高さに工夫してファンを設置した例です。

 この農場は、最初に2台のファンを窓枠に設置しました。続いてもう2台のファンを今は使われなくなったパドックへの出入り口にゲートを取付けて2台のファンを設置しました(写真−1)。ゲートは開閉自由で、必要に応じて開けて外に出ることができます(写真−2)。

 しかし、4台のファンを設置しましたが、牛舎内にじゅうぶんな風が流れませんでした。

 その原因の1つはゲートに取付けたファン周辺の隙間であったため、その隙間に使い終わったロールパックを詰込みました。その結果、今まで以上にスムーズに風が流れるようになりました。

 また、この農場は、牛舎側壁にあるたい肥盤への出入口に取外しのできる壁を設置し、隙間を少なくしようとしました。単純にコンパネなどの板を使うと牛舎内に陽射しが入らなくなるので木枠にビニールを張り、2段に分けてはめ込みました(写真−3)。たい肥盤側に行く時には、2段の木枠を外していきます。また、搾乳牛舎から元の育成牛舎に入るためのシャッターが牛舎側壁にありましたが、隙間が多かったのでサッシに取替えました(写真−4)。

 牛体の高さにファンを取付けて、入気口以外の隙間を極力塞ぐという条件を満たすことで、ファン4台の能力を最大限に引き出し、暑熱効果を上げることができます。

 
写真−1   ゲートは既存施設で使われなくなったものを利用している

写真−2 開閉が自由なゲート

写真−3   たい肥盤への出入口

写真−4  サッシに取替えたことにより密閉度が高まった

(報告者:北海道十勝中部地区農業改良普及センター・専門普及員)