試験改造で快適牛舎に…

前 田 浩 貴


 
  写真−1 水槽の模型をパイプで挟んで固定

 乳牛の安楽性を実現するために、つなぎ方の改善、牛床の素材の改善など、さまざまな牛舎改造が行われています。

 牛舎改造に取組む時に大切なのは──

(1) 試験的に数頭分を改造する
(2) 改造後、乳牛の行動を見ながら設置位置、寸法を微調整する
(3) 位置と寸法が決まれば、全頭分改造する。

 各農場の牛舎レイアウトによって設置の方法や寸法は違ってきます。特につなぎ方の改造や牛床の延長は、上記の順番に取組むのが良いでしょう。全頭改造してから寸法や設置位置に不都合があれば、その改善だけでも大変な作業になります。

 今回紹介する農場は、連続水槽を設置する際に試験的に行った事例です。

 この農場は、ファンを設置してトンネル換気を行い、つなぎ方をニューヨークタイストールに改善、牛床マットの設置を行いました。特につなぎ方をスタンチョンからニューヨークタイストールに変更する際に連続水槽を設置できるようにとパイプを飼槽側に長めに出しました。

 
写真−2 水槽内にビニールを敷き水を入れる  

 連続水槽の形や設置位置など疑問に思う点がいくつかあったため、水槽の模型を木で作り、ビニールを敷いて水を入れ2日間飲水行動を観察しました。

 通常、ウォーターカップで飲む場合には、ある程度飼料を食べてから飲水していたのですが、連続水槽の模型を設置した2頭は、飼料を食べては水を飲み、水を飲んでは飼料を食べ、何回もバケツで水を補給してやらなければならない状況でした。また、模型を設置したストールの隣につながれている乳牛も首を伸ばして模型の中の水を飲もうとしていました。

 この模型を使って、設置位置の高さや模型の寸法に問題はないか確認した上で水槽をステンレスで加工し、全頭に設置しました。

 牛舎改造には、さまざまな方法があります。各農場にあった改造を行うためにまずは試験改造に取組んではいかがでしょうか。

写真−3 設置直後の連続水槽(使用前)

(報告者:北海道十勝中部地区農業改良普及センター・専門普及員)