ヨーロッパ畜産見て歩き(2)

塩井  守

 
畜舎等建設の時に頭を悩ますひとつとして、連動スタンチョン・扉等の取付け方法があります。最近のフリーストール牛舎の育成舎は、給餌、治療等から連動スタンチョンを殆ど設置していますが、その取付け方法は固定式を中心として各農家の工夫によりいろいろあるようです。 
 今回訪問した各国で、部材の違いはあれ酪農、肉用牛、養豚農家とも共通して施工されていた取付け方法があったので紹介したいと思います(写真1、写真2)。 
 構造はいたって簡単で、連動スタンチョン・扉の支柱側取付け部分を改造しピン方式とすることで、交換、修理等の対応が可能となる取付け方法です。また、扉の開閉側も異なった開口部に対応するため「さや管」方式が殆どで、止め部分も工夫した横カンヌキ方式です(写真−3)。 日本的感覚でこれらの設備をみると、強度的に問題があるのではないか?!と言うことになりかねませんし、「近代的設備」とはとても言えません。 
 しかし、訪問した各国農家とも『施設は自分で修理修繕し、長く使う。』という「近代的」という言葉からは、程遠いハード面での思想を持ちながら、市場状況などを考慮した経営分析、土壌分析などソフト面に対する貪欲な思想を聞くたび、日本の畜産経営は「近代的?」なのかなと感じざるを得ない、小さな設備のチョットした取付け方法でした。
写真−1 フリーストール牛舎の連動スタン
   チョン取付け部分(ドイツ)
写真−2 フリーバーン牛舎の連動スタンチ
  ョン取付け部分(フランス)
写真−3 フリーバーン牛舎の扉開閉側の横
 カンヌキ方式 (フランス)
 

(報告者:(財)栃木県農業振興公社事業部整備課主幹)

 

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