ヨーロッパ畜産見て歩き(1)

塩 井  守

 

 中央畜産会では、地方競馬全国協会の補助を得て、毎年、海外畜産事情研修事業を実施しています。平成9年度においては、イギリスフランスドイツの3カ国に研修者を派遣しました。
 このたび、その中の一人にお願いして、ヨーロッパで見聞きした生産技術のちょっとした工夫について数回に渡り紹介していただくことになりました。

◆集成材畜産施設◆

 畜舎等の構造部材としてイギリスフランスドイツ各国で頻繁に見かけたのが日本でいう集成材を構造部材として用いている畜舎等施設です。特に写真−1に見られるように梁材として多く使用されています。


写真―1 現在建設中の肉用牛舎

 日本で畜舎施設となると鉄骨か杉等の一般木造が中心であり、最近の大面積畜舎では強度加工コストなどの面からほとんどが鉄骨造となっているようです。しかし、写真−2のフランスで見かけた家畜市場では1棟 1000m2はあろうかという施設でも集成材が梁材として利用されていました。


写真―2 フランスの家畜市場

 日本でも集成材による施設はありますが、大面積施設となると現在のところ鉄骨造の方がコスト的に有利のようですし、木造建築は防火構造上の問題もあり、なかなか大面積施設では利用しづらいようです。いずれにしても、日本ではこれほどの大断面集成材を見ることはあまりないし、特に桁行スパンの飛ばし方と柱の細さが印象的でした。
 今回の研修国で畜産施設に限らず建築物を見たとき“石の文化”を感じ、それはそれで良いと思いましたが、温かさという点では“木の文化”かな?と言うのが私の感想でした。

 

(報告者:(財)栃木県農業振興公社事業部整備課主幹)

ヨーロッパ畜産見て歩き(2)へつづく!